自動採点システムをテストの採点に使用するには

学校の授業などで自動採点システムを導入することができれば、採点をする教師の負担も減り、教師の残業問題も改善することでしょう。しかし、自動採点システムをテストに導入するためには記述問題を採点できるようにする必要があります。その場合、最大の課題は生徒が書いた文字をAIが正しく分析できるかです。文字の分析は画像処理の技術によって読み取ることができますが、文字は人によって書き方の癖が出るため、生徒の中では正解の単語を書いたつもりでもAIがご認識してしまう可能性があります。

特に英語のアルファベットに関しては文字が小さく、また続け字で書く人が多いため、AIによる判別は更に難しくなるでしょう。これらの問題から、今の技術では自動採点システムをテストの採点に利用するのはまず不可能であると考えていいでしょう。もし自動採点システムを導入するのであれば、マークシートによる解答を行うのも一つの手です。ただし、マークシートを導入すると採点は瞬時に終えることができますが、何も分からない人でも当てずっぽうで正解を導き出してしまうこともできるため、テストの信頼性が落ちてしまいます。

大学模試のように設問数が多く、受ける人数も多い場合にはある程度信頼できますが、短い時間の中で解かなければならない高校のテストに導入するには難しいです。画像処理の技術が向上し、生徒の書いた文字を100%理解できるAIが登場しなければ、自動採点システムをテストの採点に使用することは難しいでしょう。